Diary


【日本】札幌コンサート

(2005年10月2日)

実年ピアノコンサートのゲスト出演をして

2005年の夏から秋に掛けては、真紀子と直彰の初のレコーディングとあって、慌しい日々を送っていました。

CD制作が終わってからも、長野県の「あづみ野コンサートホール」や東京の「スガナミ楽器町田店」、そして最後に、10月2日には北海道札幌の「アーバンホール」にて『PTNA実年ピアノコンサート』のゲスト出演として、プログラム最後にCDの曲目を全曲演奏させて頂きました。

2001年に札幌市「ふれあいコンサート」に出演させて頂きましてから、PTNA北海道支部の主催で毎年春に「真紀子 & 直彰ジョイントリサイタル」を開催させて頂いています。
秋の札幌も、落ち着きのある素敵な街でした。1週間後には紅葉ということで、ところどころ色付いた葉も見られました。
今秋のような賛助出演という経験は初めての体験でしたので、いつもと様子が違いましたが、とても楽しい思い出になりました。

まず、驚いた事は、実年ピアノ教室に通われる熱心な音楽愛好家がとても多い事です。
10月1日と2日の二日間に渡り110名の生徒さんたちと講師の先生たちが演奏なさられたコンサートなのです。年に一度の催しだそうです。

私たちは、いつも最高の演奏を望みますが、時としてホールの良し悪しで演奏しにくかったり、その時の聴衆たちから受ける印象などで乗りが悪い事も多々あります。

この「アーバンホール」は230席ほどのホールですが、音響が抜群というホールではありません。しかし、今回このホールで演奏させて頂きまして、実年ピアノ教室で演奏なさられた方たちや講師の先生たち、またそのご家族たちがほとんどの聴衆だったと思いますが、とてもとても拍手が温かく、心地よく演奏することができました。本当に嬉しかったです♪

実は、今まで日本の聴衆とヨーロッパの聴衆の違いに対して疑問を持っていました。日本人の拍手は何かハートからの情熱の拍手が少なく物足りないといった印象だったんです。
でも今回、日本では初めて、心からの温かい拍手を沢山頂けたお陰で、一瞬フランスで演奏しているのではないかと錯覚を起こすほどでした。
何故このような拍手を頂けたのかを後で振り返って考えてみたのですが、実年ピアノ教室で学んでいらっしゃる方は、誰もが本当にピアノをはじめ音楽を愛し、自分の意思で習い事をはじめられた方たちばかりだからなのだと思います。音楽に対しての向かい方が本当に真剣で、心が温かい方たちの集まりなのですね。

また、2日のコンサート後に「実年ピアノ教室 受講生と講師による"親睦会"」が札幌ガーデンパレスホテルで開催されました。
そこでも、受講生と講師の方たちが大勢参加されて、和気あいあいと丸テーブルを囲んで夕食会をなさられた訳ですが、今回はゲスト出演の私たちも参加させて頂きました。

お食事は、北海道ならではのサーモンやホタテ貝なども沢山頂く事が出来て感激でした♪ 講師の先生が上手に司会をなさられ、みんなでビンゴゲームをしたり、司会者に呼ばれて真紀子と直彰は舞台に上がってインタヴューを受けたりもしました。フランスの事などの質問に答えました。

日本の学校経験のない私たちに取っては、緊張もありますが、最近はとても日本を近く感じる事ができるようになって嬉しいです。20年のブランクが年々縮まっていっている感じがします。
これからはもっともっと皆さんに私たちの事を分かって頂き、身近に感じて頂くためにも、日本語をしっかり学んでいきたいと思っています!

親睦会の後半には、日本の歌を皆さんと斉唱しましたが(5曲歌いましたが、残念ながら「もみじ」の一曲しか知りませんでしたので、口を一緒に合わせて歌っていました)、良い曲ばかりでした。

会の最後には、何と私たちがまた舞台に呼ばれ、「二人でフランス語の会話をして、その後に通訳して下さい」、と突然の指名にちょっと驚きましたが、この時も仏語でやり取りして、皆さんに対しての感謝の気持ちを日仏両語でお伝え出来てよかったと思います。

真紀子は父の勤務の関係で札幌で産まれました。直彰も父の札幌勤務時代に産まれたのですが、真紀子がまだ一歳半で、帰京しての出産だったので、出生地は東京都ですが、札幌東区役所に届けているので、結局二人とも道産子なんです!

こうやって、また札幌の皆様と近い関係になれた事を大変幸せに思います。
当時、父の関係で親しくして下さった方たちが、いつも私たちのコンサートを温かく見守って下さっていますので、いつも札幌に戻ると心が弾むし、温かい空気にホッと一息つく事が出来ます。

これからパリに戻って益々力をつけて、また4月には日本に帰国しま~す☆