素晴らしい島での出演 (2006年8月29日)
私たちは、夏休みの最後の最後に、とっても楽しい「演奏旅行」、そしてその後のバカンスを過ごしました。 場所は、カナリア諸島のテネリフェ島。 パリの8月は異常気象で涼しい日が多かったので、テネリフェ島に来て、また夏がやってきたみたいでとってもウキウキしました♪ カナリア諸島はスペインの島ですが、かなりサハラに近い北アフリカ大西洋沖にあります。ちょっと地図で探してみて下さいね! この諸島には7つの島々があり、全部で約7,447平方キロメートルありますが、私たちは西側のテネリフェ島(2,036平方キロメートル)に行きました。 カナリア諸島は「大西洋のハワイ」と呼ばれているだけあって、海と山に囲まれた素晴らしいところでした☆ 特にテネリフェ島には、スペインの最高峰であるテイデ山(3,718m)がそびえているんです! テネリフェ島の隣にあるゴメラ島は、コロンブスも寄航し、アメリカ大陸への中継地として発展したところという事ですから、カナリア諸島は自然だけではなく、歴史もあるところなんです。 この島は、まずスペイン語が出来なくてもドイツ語か英語が出来れば問題ないところです。 ビーチやテイデ山でもドイツ語や英語があちらこちらで聞こえてきますし、街の中の表示もほとんど英語とドイツ語は書いてあるんです。でもフランス語は見当たりませんでした・・・ テイデ山のロープウェーではフランス語が聞こえてきましたが、数からするとイギリス人やドイツ人よりもずっと少ないですね。 特にドイツ人の持つ別荘が多く、ホテル滞在者も多いため、コンサートのお客さんも、ドイツ人が沢山聴きにきて下さっていました。 イギリス人も滞在しているそうですが、私たちのホテル周辺にはドイツ人の方が多かったです。 「テネリフェ音楽フェスティバル」は、8月27日〜9月2日まで、大きなリゾート地のプラヤ・デ・ラス・アメリカスの近くの「オセアンホール」で開催されました。 私たちは、今年7月に出演しましたスペイン「ピレネー国際音楽フェスティバル」の主催者、カルメンさんからの依頼で出演させて頂きましたが、本当にこのような自然がいっぱいのところで演奏をさせて頂けて幸せでした。 このフェスティバルは、クラシック音楽だけではなく、クラシックのソロやアンサンブルの演奏の他、ギター演奏やアメリカのジャズピアノ、そしてスペインのフラメンコ、ブラジル音楽とブラジル踊りなども披露されました。 私たちは、開催3日目に演奏させて頂いたので、その後は、ゆっくり日中は海や山で遊び、夜はフェスティバルで楽しさを満喫してきました♪ コンサートでは、日本でも演奏しましたメンデルスゾーン「チェロとピアノのためのソナタ」とフランス音楽のピアノ曲を、カルメンさんからの要望で演奏しました。 このようなリゾート地での演奏ははじめてでしたが、何かとても開放的で明るいリラックスした雰囲気で弾けるのでとっても楽しかったです。 もちろん、どんなところでも本番というのは緊張しますから演奏する時は気楽ではないのですが、それでも今回の曲は今まで春からずっと弾いてきた曲なので、大分余裕をもって弾けた感じです。 私たちのコンサートの時も、地元のスペイン人と同じぐらいドイツ人のお客さんたちも沢山いらして下さいましたが、拍手が鳴り止まなかったので、アンコールを2曲も多く演奏しました。 こういう時は、私たちのCDに収録されているような名曲がとっても受けるんですね。 時期がバカンスの最後でしたので、もうお客さんが少ないのかと思いましたが、開催中いつも満席でした。子供たちも両親に連れられて楽しんでいたようです。 終演後も子供たちからサインを求められたり、ピアノを習っている子供たちは、自分の今弾いている曲を自慢げに話してくれたり、とってもかわいかったです。 演奏会の翌日や翌々日にビーチやホテルのプールで会うと、握手を求められたり、ホテルのプールサイドに私たちが居る事に気付くと、アイスクリームを持ってきて下さったりして、とっても和やかな雰囲気でした。 音楽やダンスは国境がないので、皆で一緒に楽しめて本当に嬉しいですね♪ それでも、ホテルで一緒にお食事をしたりするのは、やはりフランス人のソリストたちと一緒にいる事の方が多かったです。 スペイン語もラテンの言葉ですから、スペールをみるとかなりフランス語と近い単語も多いのですが、スペイン人から一気に早口で話されるとやっぱり何も分からなくて、結局英語を使うしかありませんでした・・・。残念! スペイン人はフランス語は話せる人がとっても少ないんです。 これからはスペイン語を本格的に勉強しなければいけないかなぁ・・・? フランスからのソリストの中でも、パリからいらしていたギターリスト兼作曲家であるゲマさんご夫妻とは一番親しくなりました。 私たちの演奏をとても気に入って下さったそうで、嬉しかったです。 かなりご年配の方たちでしたが、とても明るいご夫妻でした。パリのチェリストやピアニストの音楽友だちが多く、共通話題が色々あったので、いつも食事時には話しが盛り上がっていました。ホテルのレストランの中で、毎日笑いが絶えなかったです! 今までの「演奏旅行」と大きく違うのは、ビーチ・リゾートでの演奏、そして富士山ほどのテイデ山が傍にあるという事で、ちょっと観光案内も兼ねてしたいと思います。 前置きで簡単に「テネリフェ島」の位置などは書きましたが、この島は三角形になっており、島の中心にスペイン最高峰のテイデ山がそびえていて、そこを境に南と北に分かれているんです。 私たちは、南で一番有名なプラヤ・デ・ラス・アメリカスのビーチ周辺に滞在しましたが、北側のサンタ・クルス・デ・テネリフェが首都なんです。 今回の演奏旅行には両親も一緒でしたので、レンタカーを借りて島巡りをしました。 島の約半分が自然保護地区で、山と海があり、世界遺産の旧都、そして15世紀の貴族の邸や教会があり、と観光が一ヶ月ぐらい必要なところでした! 私たちが初めて経験して感激したこと・・・それは、海に泳ぐ「クジラ」と「イルカ」に出会ったことです! 島の南西のロス・ジガンテスから「シー・アドベンチャー」という船で沖まで行きました。そこで「クジラ」や「イルカ」に会えるというのです。(もちろん生き物ですから、日によって出てきてくれる時とそうでない時とがあるんですが・・・) 私たちが乗った船は、45分位大西洋の沖に向かいました。それからキャプテンが船の先端にきて、ずっと海をしばらく覗きながら今まで走らせていた船を止め、指笛を吹きました。すると、私たちの乗っている船の近くに「クジラ」が現れてきたんです! かなり遠くを泳いでいたクジラが近くによってきて、私たちの乗っている船の下まで来た時はビックリしました。 「クジラに船が倒されてしまうのでは・・・」とヒヤッとしました。でもその後、船の反対側に現れたので、ビデオにはっきりクジラの泳ぐところを収める事が出来ました。本当に潮を吹くところも目の前で見れたので、とっても満足でした! その後、またまた20分ぐらい船はどんどん沖に沖にと進んで行きました。今度は「イルカ」の登場です。 親子イルカも、カップルイルカも口笛で船の周辺に集まってくるんですよ☆ もう感激しました! 水族館ではなく、大自然の大西洋の広い海でまさか「クジラ」や「イルカ」に会えるとは思ってもいませんでした。 私たちが見たクジラは「カルデロン・トロピカル」、イルカは「デルフィン・ミュラー」だったそうです。その日によって色々な種類のクジラやイルカ現れるそうですが、とっても貴重な体験が出来ました☆ 私たちは、宿泊地から近いラス・アメリカスのビーチで泳ぎましたが、ここの砂浜は白砂でした。でもこれは人工砂なんです。 テイデ山からの溶岩で、テネリフェ島の砂は黒砂が普通なのです。 ラス・アメリカスには、カニが岩陰に沢山いるんですが、みんな岩と同じ色で真っ黒カニでした! 海水浴に相応しい、遠浅で綺麗な澄み切った水で気持ちよかったです。 面白かったのは、ドーナツ売りのおじさんが何人も行ったり来たりしていたこと。暑い海辺でドーナツを食べるのがここの習慣みたいです。冷たいスイカの方がスッとして美味しい気がするけれど・・・。それぞれ国によって感覚が違うんでしょうね。 昼食のためなのか、沢山の人がドーナツを買って食べていました。 海の話はこの辺で・・・。 次は山ですが、これは先程から話している標高3,718メートルのテイデ山です。車で2,356メートルのところまで行き、その後はロープウェーで3,555メートルまで上りました。 頂上まで登るには、首都のサンタ・クルスの県庁で許可を貰っていないといけなかったので、私たちは残念ながら3,555メートル止まりでした。それでも富士山の9合目にあたりますから相当の高さです。 しばらく歩いているとちょっと頭が痛くなってきてしまいましたが、見事な眺めでした。 ただ、テイデ山はスペインで観光客が一番多いといっても、ロープウェーに乗るのに2時間半も待ったんです!もう9月だというのに・・・。7月・8月はどうだったのでしょう?! あと、私たちは北側の街もドライブしました。ラ・オロタヴァは、歴史文化遺産指定都市だけあって、南とは全く雰囲気が違います。ちょっと同じ島ではないような気持ちになりました。16世紀あたりの邸宅が残る歴史ある素敵な街並でした。 教会も、とてもステンドグラスが素晴らしかったので、一枚一枚、ビデオに収めました。 首都サンタ・クルス・デ・テネリフェは港です。ここには、シドニーのオペラハウスほどの大規模なものではありませんが、近代建築で、よく似た外見のコンサートホールがあったんです。白くて尖っているところが似ていました。 ホールの形だけではなく、ここのホールも海に面したところにあって素敵でした!ここにシドニー・ハーバーブリッジのような橋があったらもっと似るんでしょうね・・・☆ ここでもフランスのようにバカンス中の公演はないみたいです。静まり返っていました・・・。 こういう自然の多いところでのフェスティバルで音楽を奏でることが出来たのは、本当に幸せでした。 色々な土地で演奏するというのは、演奏を通じて色々な方とお友だちになれること、温かい聴衆に見守られてとても幸せ気分になれること、そして歴史的に豊かな土地や自然の恵みを受けた土地で「生きているって本当に幸せ!」って思えること・・・。 これからも沢山の自然と歴史の体験を通じて、音楽が大きく成長できるといいなぁ、と思っています☆